カテゴリー 日常の中で感じたこと
木の家・自然な家で、あなたの暮らしを楽しみませんか?
東京・多摩エリアの「つくり家工務店」です。
今日は学生の時の後輩の紹介でリフォームのご相談に行ってきました。
学生時代はそんなに交流があったわけでもなかったのに、気にかけてもらってありがたいです。
現場は、1時間かからずにつく距離で、とてもありがたい環境です。
私と同じくらいの年齢の団地です。
外観は定期的なメンテナンスがされてるようでそこまで古さは感じません。
室内を拝見させてもらうとさすがに時代を感じずにはいられません。
コンクリートの梁が低く、床が抜けてる部分があったり、北側壁にはカビが発生している部分も。
なかなかやりがいのある物件です。
50年前の団地。
多摩ニュータウンよりも古いようです。
現在のつくりとはだいぶ違っていて興味深いものでした。
今の建築がかなり改良されてきてるんだなぁと実感しました。
お風呂は浴槽の横に給湯器が付いてるバランス釜。
お風呂が沸いてるのに消し忘れてボコボコすごい音がして、気づいて慌てて消すなんてことが何度もあった記憶がよみがえります。
キッチンのお湯も大きいボタンを押すとお湯が出てくる瞬間湯沸かし器。
とても懐かしいですね。
いずれも現在では、外に給湯器を据えて、一括でお湯をつくり配管で回す。
場所を取らずに済むのが最大の進化でしょう。
浴室もトイレとある程度一体になってます。
土間の一部にお風呂やトイレが据えられているようなイメージです。
半分外のような感じです。
そういう感じにして水の扱いを隔離する必要があったのでしょう。
換気扇もなく、排気用の大きい穴がドカンと開いてるだけ。
恐らく冬はかなり寒いのではないでしょうか。
トイレも然り。
キッチンもすぐそばなので微妙な感じです。
水回りを現在の仕様に近づけたいですね。
ただ、団地なので共用部分は基本的にいじれないんですよね。
配管などを通す穴などを開けたいのですが、どこまで許可してくれるのか?
要相談です。
マンションや団地って、冬、案外暖かいというイメージを持たれる方が多いと思います。
それは、左右上下に世帯があるからです。
実は、コンクリートは熱を通しやすい素材。
何もしなければ、部屋からどんどん熱が逃げていってしまうのです。
それをお互いに暖房しあうことで暖かさを担保しているのです。
50年前の団地なので、壁等に断熱材も入ってません。
特に北側面は寒いし、室内外の温度差がひどくて、結露が発生しやすい環境になってしまいます。
ストーブなど燃焼系の暖房機も多かったはずなのでなおさら結露が発生しやすいです。
必然としてカビが出やすくなってしまうんですね。
あとは、要調査なんですが、水道配管です。
この当時だと、まだ配管に鉄管を多く使っていたはずです。
しかも、しばらく誰も住んでいなかったようなので、鉄のさびが問題になってくるのです。
鉄管は水が常時流れている状態ではさびないそうです。
住まなくなって、水が流れなくなると一気にさびが進んでしまいます。
年数的にも交換するべきところまできてます。
団地によっては配管の内部にコーティングしてさびないように施す工事をしてるところもあるので、確認が必要です。
交換となると、床を一旦はいで配管をやり直すことになります。
築年数の古い物件は、間取り変更や見た目を直す前に、基本的な設備の修繕が必要になってきます。
見えなくなってしまう部分なので、あまり手を付けることに二の足を踏んでしまうのですが、逆に全リフォームのこのようなチャンスにしかできないことです。
お金をかける場所を間違えるとあとでもったいないことになりかねません。
慎重に、そして長持ちさせることを重視して考えてもらいたいですね。
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