奥多摩中古住宅の断熱リノベーション
今回はたまには嗜好を変えて建築からちょっと離れて。
30年近くも前の写真で恐縮です。。。(汗)
奥多摩といえばカヤックのメッカなんです。
週末にはカヤックを積んだ車を多く見かけることができます。
タイプは全然違うのですが私にもこんな冒険野郎の時代がありまして。
作家の野田知佑さんに触発されて全国の川をカヤックで下りヒッチハイクしながらキャンプしながら移動するという週末を過ごしていました。
高じて写真のアラスカのユーコン川も下りました。
今日はその時のお話を。
ユーコン川のカナダ領内の支流から1000キロくらいを2週間かけてのんびり下りました。
川を旅する文化が根付いてるこの川では本屋さんに川地図なるものが売っているので助かります。
スタートゴール以外で人の住む街を通るのは2週間で1カ所だけ。
この川地図が命綱でもあるわけです。
警察に入川届けを出して出発です。
予定日時に帰ってこないと探してくれるようになってます。
そうならないようにドキドキしながら船を出します。
食料も積みきれないので半分は自己調達。
ビールが切れる方が心配でしこたま積んで(笑)
多少の不安はありましたが釣りは常に入れ食い状態。
パイク(なまず)、グレイリング(北極イワナ)美味しかったです。
最後の方はかなり飽きてましたが。。。
食料を最小限にしたのにはもう一つ理由がありまして、
グリズリーを避けるためです。
彼らに捕まったらアウトだからです。
ライフルを携帯して下る人もかなり多いのですが、私はお金をケチって所持しませんでした。
(お金さえ払えば簡単に銃は手に入れることができました、当時は。今は?)
ですから毎晩のキャンプも盛大なキャンプファイアを常に行い、全食料は密封バッグに入れ30mぐらい離れた木に吊して寝るのがルーティーン。
熊の匂いはわかるので匂いがするとキャンプ地に適した場所でも移動しました。
一日のうち私と同じようにカヌーで旅してる人たちに数組会う以外は全くの無の世界。
ビール飲んで本読んでるくらいなのですが、頭がどんどん研ぎ澄まされていくような感覚が気持ち良く、ずっと下っていたいと思いました。
私が下った時期は8月頭から中旬まで。
当地は夏から秋冬と劇的に一気に変わる時期で、周りの山々がめまぐるしく紅葉していく様は感動的で泣きそうになりました。
ちなみにゴールした翌日は大雪!?
日本とは違う大陸のダイナミックな風土に圧倒されました。
最後の日にはまだゴールまでは50キロくらいあるはずなのに街の音が聞き取れるようになっていました。
何も無いから伝わってしまうのでしょうが私的には修行僧が悟りを開いてしまったような境地になってしまいました。
あれから30年近く経ち、今でもこの経験は私の人生に大きな影響を与えて続けてくれてます。
言葉にするのは難しいのですが人生にとって何を大事にしなければならないか教えてもらったような旅でした。
久しくカヤックにも乗ってないのでまた始めようかななんて思いながらカヤックを積んだ車とすれ違ってます。
Comments