もはや冬ではないですね。
寒さがやわらぐと仕事の効率もモチベーションも上がります。
昨日は久々に手かんなを手にしました。
かんなは刃物の切れ味はもちろん大事なんですが、かんなの台の調整の方が重要かもしれません。
台は木でできているので狂います。
木に当たる面は平らではダメなんですよ。
知ってましたか?
詳細は今日は割愛しますが、台直しという専用のかんなで微調整するんです。
また狂わないような環境で保管します。
今回は前回の調整から狂ってなかったので良かったです。
とても繊細な道具ですが、良い仕事してくれます。
そして理にかなった道具でもあります。
ただ、残念なことにかんなを活かす仕事がホントに減ってしまいました。
なかなかこの時代に合わなくなってきてることも確かなんですが、自分自身の問題でもあるかなと反省。
塗装がのりやすいサンディングにすることが多かったり、新建材を使用したこともありました。
サンディング(やすりがけ)は木の細胞を殺してしまうのでその場では良くても経年では傷みやすいとなります。
かんなをかけた後は水もはじいてくれます。
油を塗ったようなつるつるな木肌を実現できます。
欧米にもかんなはあります。
押して削っていきます。
一方で日本のかんなはご存じの通り引いて使います。
人間の行動力学から見て理にかなっているのは引くです。
引くほうが安定的に継続的に力がはいるのです。
私のかんながけがどこまで正しいかどうかはわかりませんが、
最近はSNSなどでかんながけしてるところをアップしてる動画を見かけたりします。
中にはそれはさすがにどうなの?ってものもちらほら。。。
使わないのと使えないとでは雲泥の差があります。
独立して親方の元を出るとき、教わったことを次の世代に伝えることは義務だと言われました。
これまで怠ってきたことを反省し、わたしなりに伝えることを実践していきたいと思います。
私的には、かんながけってまさに全集中の呼吸ってイメージぴったりなんですよね~
気が入ります。
その空気感が大好きです。
Comments